INTERVIEW 06
多様な視点で
長野県の農業を支える
農業部 農業金融課
課長代理
高見澤 文秀
FUMIHIDE TAKAMISAWA
2002年 新卒入会 / 経済学部卒


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県下JAに併走、農業者の未来を支える
所属部署について教えてください。
「農業部 農業金融課」は、県下JAと一体となり持続可能な長野県農業を実現するために、県下JAが農業者に対して円滑な資金供給を行うためのサポートをする部署です。
長野県信連は〝農業〟を基盤とした金融機関ですから、長野県農業の発展に貢献していけることに大きな使命感を抱いています。業務内容を教えてください。
農業資金の商品開発や農業者の所得向上に資する施策を考案したり、JAの担当者が農業者に対して適切に資金供給ができるように、農業資金などについての研修会を行ったりしています。県下JAが農業者に対して、自信をもって農業資金を提供するためにはどうすべきかをよく考え、JAの農業資金推進活動に併走する役割といえます。
商品開発や施策はどれくらいの期間をかけて、立案から実践へ進めていくのですか。
年に一度、アクションプランを見直す機会があるので、およそ1年から3年の期間で、県下JAや農業者の現状に耳を傾けて課題や良い点を洞察し更新していきます。
20代から50代まで、幅広い年齢層のチームで新たな施策を企画していくので、柔軟な発想や正しく課題を読み解くことを大切にしています。今までどんな業務を経験しましたか。
入会して1年から2年は「松本営業部」に配属され、為替業務や貯金業務など、金融機関にとっての基本業務を学びました。
以降は、融資業務に携わってきました。とくに、「食」や「農」に関連する企業を対象とした食農営業課を中心に在籍し、農業に関わる融資業務には10年以上携わっています。
その経験を活かし、現在の農業部では県下JAの農業融資業務を支援しています。 -
MBAを取得。
農業継続や災害時の融資業務にも邁進今までを振り返り、やりがいや達成感を得られたエピソードがあれば、教えてください。
30代半ば頃に、MBA(経営学修士)を取得する機会を与えていただきました。働きながら、平日の夜間や休日を利用して経営大学院へ通うもので、精神的にも肉体的にもかなりハードな日々を過ごしました。
でも、今となれば、学んだことや経験したことが、仕事に活きていると実感できます。貴重な機会をいただき、挑戦してよかったです。主に農業者への融資業務に携われてきた高見澤さん。業務で感じるやりがいも教えてください。
我々の業務は〝JAを支援する業務〟なので、成果を測る尺度としては、JAが農業者に対して取り組んだ結果としての「農業資金残高の伸長」や「農業者から得られる信頼度」しかありません。JAの日々の営業活動の積み重ねであり、我々が何かを取り組んだ成果だとは実感しにくく難しい部分でもあります。
そうはいっても、JAの担当者がわれわれの想いを込めて企画した施策や企画に共感して一所懸命に取り組んでいる姿や、その結果から農業者の事業が伸長している過程を見ると、やはり大きなやりがいを実感します。県下JAと伴走して農業者が農業を続けられる仕組みを考える役割といえますね。
農業者と企業や行政との連携をつなぐこともありますか。あります。たとえば、取引先農業者と企業のビジネスマッチングにも取り組んでいます。全国に広がるJAグループのネットワークを活かし、販路拡大や事業拡大につながるよう商談会を開催しました。取引先農業者の売りたいニーズと、取引先企業の買いたいニーズを長野県信連が架け橋となり結びつける仕事です。
また、大規模災害があった場合には、行政と連携し資金対応を行います。災害時の資金対応は、どのようなことをするのですか。
たとえば、令和元年に長野県を襲った台風19号災害の際には、行政と連携し、被災された農業者の皆様の金利負担を軽減することで、農業復旧・復興を支援しました。さらに当会として、金利とは別に発生する保証料についても全額助成することで支援を行いました。
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部下のミスを責めもせず
支えてくれた先輩のように今までで一番苦労したことは何ですか。
入会して2年目の頃、貯金業務に携わっていました。貯金業務なので、現金を結束して日銀に送る業務もあります。日銀に送る際には、帯封の決められた位置に印鑑を押して送りますが、その印鑑を押す位置を間違えて、すべて巻きなおすという失態を起こしました。
どのようにして、その局面を乗り越えましたか。
ちょうど年の瀬で、先輩方も早く帰りたいのに、私のミスでみなさんに迷惑をかけたことがいまだに忘れられません。
...でも本当に忘れられないのは、ミスしたことよりも、ミスをした私を責めることもなく、迅速にカバーしてくれた先輩たちの姿です。
先輩たちから支えられたように、私も後輩のミスをカバーできるだけの誠実さをもっていようと、あのとき思いました。職員同士で支え合う社風が、長野県信連にはありますか。
あります。職員同士が互いの意見に耳を傾け、前向きに仕事に打ち込める気風があります。
成長度に合わせて業務を任され、背中を押され、自分で考えて悩んだときには助けられる。そんな社風は長野県信連の働きやすさといえます。
ほかの企業と比べてどうかはわかりませんが、大学を卒業して20年近く私がこの職場で勤めてきていることが証明していると思います。これから挑戦してみたいことを教えてください。
今は〝こういう資格を取得したい〟とか〝こういうスキルを習得するためにこういう勉強をしたい〟という具体的なものより、本会業務を広い視野でみられるように、業務全般に対する知見や認識を深めたいと思っています。
20年近く勤務していますが、携わったことのない業務や認識の浅い業務のほうが多いくらいです。他部署のことにも関心をもって認識を深めていき、〝長野県信連のジェネラリスト〟を目指したいと思っています。 -
採用希望者へのメッセージ
就職や自分のキャリアパスに関する考え方は人それぞれですが、私が就職活動したときは、一生勤め上げられる企業との出会いを求めていました。
就職活動という限られた期間では、必ずしも自分に合うか合わないかは判断できないかもしれませんが、就職活動はいろいろな企業に出会うチャンスです。たくさんの企業を巡り、自分に合う企業との出会いを探してみてください。それがわれわれの組織であれば、私もうれしいです。 -
ある日のスケジュール
08:30 出勤 / メールチェック、問い合わせ回答など
09:00 メールチェック
10:00 会議資料準備
12:00 昼食
13:00 出張
15:00 課内ミーティング
17:30 退勤
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